前回「高千穂お米むすびの物語」(前編)~ふっくらお米が笑顔を結んだひととき」の続き、
前回は、ご飯と土鍋の美味しさに魅了されたまま終わってしまいましたが、、その後編。
GALLERY INDIVIDUAL内、展示会の様子に入っていきます。
まずは展示会のご挨拶をじっくり読み、、
「日向時間舎」の藤木哲郎さん、「刈星窯」の壷田和宏さん・亜矢さん夫妻、「わら細工 たくぼ」の甲斐陽一郎さん、展示会のお三組さんのプロフィールを一読、みなさん様々な活動や経歴の持ち主です。
藤木さんの「むすびカフェ千人の蔵」、そうなんですね知ってます!でもまだ行けてないので、今度高千穂に行ったら是非お邪魔したい場所。
壷田さん夫妻はこの三組さんの中では唯一の移住して来られたご夫婦で、以前テレビで五ケ所高原に住まれているご夫婦を取り上げていた特集を拝見していたので、その方が壷田さんだったと知って、ここでリンクしてビックリ。
甲斐さんは「わら細工 たくぼ」の3代目、教員免許を持たれているんですね。なるほど!この後のわら細工のデモンストレーションがとっても聞きやすくて、わかりやすかった理由はそこにもあったのか。
そんなお三組さんの展示会。
藤木さんのお米、農家さんがそばにいる幸せ
そしてこのタイミングで、前回のお米をプレイバック、どん!美味しかった~
そんな藤木さんのお米、この展示会で販売されてますよ。
小さいサイズもあるのでお土産用にもいいですね、大きいサイズや玄米もあります。
そして、会場内には、藤木さんの写真、作物をつくる農家さんを切り取ります。
「農家さんがそばにいる幸せ」そうですよね、当たり前だと思ってはいけないです、そこには必ず人の手があるんだってことなんですね、幸せなことなんです。
五ケ所の地、日々の暮らしを器に吹き込む
刈星窯、壷田さんの土鍋や器も存在感抜群です。土鍋は色や形様々で、見た目重そうですが、持ち上げてみると、意外に重くないです。
器もこんなに素敵で、どれもいい表情です。
五ケ所の高原で営む日々の暮らし、そこにある土や風や水をたくさん含んだ器や土鍋たち。ひとつひとつが輝き、ひとつひとつがまた別の人の手に触れ、触れた人の生活に新しい息を吹き込む。
あの土鍋であの藤木さんのご飯を炊いて、そしてこのお茶碗にこんもり盛って食べたら最高です!
わら細工のデモンストレーション
そして前回の「土鍋ごはん」と一緒にご紹介した、わら細工のデモンストレーション。
(11日(祝)、14日(土)、15日(日)限定、時間未定で開催)
今回、拝見することができました。まず、、
用意された畳に甲斐さんがトン!と座り、すぐに始まりました。
まずは二つ(一つが三本の藁)をねじりながら、、、
言葉で表現するのが難しいですが、巧みな手動きで、ねじりながら藁を綯(な)います。藁を綯う(わらをなう)と言うみたいです。
動きが早い、どんどん綯うです、綯う!
まずは二つをねじりながら一本にしていく、わらをなう、綯う、ナウ!
ここまででもかなり早く二つが一つになっていきます。
二つになった後で、もう一つをあわせていきます。
飾り物の縄や、大きなしめ縄も、綯う作業としてはどれも同じなんだそうで、まずは二つを作った後、三つ目をあとから入れていく、ねじりながら溝に入れていく作業をするそうです。
最初の二つまでならただねじりあえばいいところ、それを三つ目を後から入れるってことは、そのひとつひとつ、合計三つの力関係が同じじゃないと、ひとつの形にならないらしく、多少、凸凹したりするところを、藁でこすり合わせて馴染ませていきます。
そして綺麗に一本(全部で九本)に仕上げていきます。
はさみでこしらえる時間(写真右)の方が綯う時間より長いらしいです。
腱鞘炎になるくらい大変らしいですこの作業が、、、チョキ、チョキ、綺麗にしていきます。
太い一本になりました。
藁を綯う、縄を綯う、良く見るとロープなんかもほとんど同じらしいです。人の手でできる形はなんでも同じだとか、、
最後にクルっと形をつけて、霧吹きを吹きかけながら、乾燥した藁を湿らせて、扱いやすくして、細かな作業を施します。
「高千穂お米むすびの物語」、「お米むすび」ということで、下の垂れた稲穂が「お米」、丸い藁縄の部分が「むすび」、で「お米むすびのしめ縄」が完成です!
素敵ですね~かわいらしいです。ネーミングと形がピッタリです。
藁が大切
わら細工の藁、「藁は何でもいいんですか?」って聞いてみました。
藁は何でもいいという訳ではなく、藁を刈って、その後に干して、その干す期間も20日ほどかけて干す(かけぼし)のが理想なんだそうです。
稲穂を下にして干す風景を見たことありませんか、ぼくはあります。その下にして干している期間に、藁の養分を稲穂に運ぶ役目を果たしているんだとか、だから下にするんですね~。
その間に雨が降っちゃうと、藁の価値は半減するらしく、雨に濡らさない藁をいかにとるかというのが毎年難しいことなんだそうです。
写真左は道具さし、細かい道具が無くならないように差しておくそうです、太くて先が割れている道具は、しめ縄に紙を挟む時に使う道具、写真右のような赤い紙(五色の御幣というらしいですが)を藁に挟む時に使うそうです。
そして写真左の赤い針のような道具は「傘の骨」を手作りした道具です。
藁に細かい細工をする時に重宝するみたいで、先ほどの「お米むすびのしめ縄」の稲穂を指す時に使ってました。綯った藁に傘の骨の道具をさして、溝の部分に細い稲穂を通して挟む、匠です。技です。
その他にも、長寿を祝う「祝亀」や、「トリの飾り物」、大きな「しめ縄」など、様々ありましたよ。
高千穂では、しめ縄を一年を通して飾る風習があるそうですよ。
しめ縄などのわら細工は、日々馴染みのあるもの、一年を通して用いられるものなんですね。
うちではこの未の干支のしめ縄を買いました。
ひつじとは色々縁があるぼくです。
これで今年もよい一年が送れるよう、あとは本人のやる気次第、頑張っていきますよ。
そして、最後に今回のご挨拶の文章を、、
はじめに
村で育てたお米を土鍋で炊いて、
お気にいりのお茶碗で頂く。
お正月には、玄関にしめ縄を飾り、
一年の幸福を願う。
暮らしの中でわら道具を使う、
手づくりの暮らし、手づくりの幸せ。
高千穂”お米むすび”の物語。
高千穂の暮らしと、みんなの暮らしをむすぶ、
”楽しみごと”の物語です。
作物をつくる農家がそばにいる幸せ、
手仕事に勤しむ若者がそばにいる楽しみも合わせて、
お楽しみ頂けたら幸いに思います。高千穂お米むすびの物語 主催者一同
「高千穂お米むすびの物語」とっても素敵な物語を堪能させていただきました。
この他にもまだ聞けなかった物語がたくさんありそうです。
この機会是非楽しんでみてください。
それではまた次回お会いしましょ。
場所:〒880-0837 宮崎県宮崎市村角町原口2607-1