今日は災害の備えに関する記事、宮崎市では大規模災害に備え、マンホールトイレシステムの整備を進めています。

先日、ニュースで完成に伴う説明会の様子が取り上げられていました。
これは知っているのと、知らないのとでは大きな差となることなので、記事で残しておきたいと思います。

マンホールトイレシステム

写真は公衆トイレですが、今日の話はマンホールをトイレとして利用するシステムです。
過去の大規模災害の経験で、避難場所での問題の上位として「トイレ」が挙げられていて、全国的に少しずつ整備されています。

マンホールトイレ
マンホールトイレとは、災害時に下水道管路にあるマンホールの上に簡易なトイレ設備を設け、使用するものである。
大地震などにより甚大な被害を被った被災地において、「避難場所」で問題となったトラブルの上位に「トイレ」の問題が挙げられている。飲み水は、早期に「給水車」などにより被災地に運ばれているが、避難場所における「トイレ」環境が劣悪であるケースが多いようだ。有事に向け、「簡易トイレ」等を個人宅や避難場所で備蓄する事を促す自治体は多いが、数日を超える「避難生活」をする為には、容量の大きな「トイレ」の確保が必要とされている。

Wikipedia – マンホールトイレ より

宮崎の取り組みとして、2015年に入って、災害時マンホールトイレシステム完成に伴う取扱い説明会が、宮崎市総合体育館駐車場で行われていました、先日のニュースはそれを見たんですけど、宮崎市の上下水道局のホームページにもマンホールトイレシステムの詳細が記載されています。

宮崎市上下水道局ホームページ / 「マンホールトイレシステム」整備工事について

1.目的
大規模災害に備え主要な避難所など33箇所(251基)に、災害時のトイレ機能を
確保するためマンホールトイレシステムを整備します。

2.概要
避難所の隣接地の地下部に下水道管を布設し、被災時には組み立て式の仮設トイレ
(下記写真)を利用していただくものです。また、水源としての井戸や貯水槽も併せて
整備します。

宮崎市上下水道局ホームページ / 「マンホールトイレシステム」整備工事について

昨年だと5箇所(84基)の整備ということで、その5箇所は以下の一覧です。

・田野小学校(4基)
・佐土原体育館(13基)
・宮崎市総合体育館 (51基)
・高岡中学校(6基)
・宮崎公立大学体育館(10基)

平成30年度までには28箇所251基のマンホールトイレシステムの整備を目指していくようです。

マンホールの上に背の高いテントのようなものを組み立てる仮説トイレ、「下水道直結型マンホールトイレ」というみたいです。

下水道直結型マンホールトイレには数種類タイプがあって、詳しくみていくと、宮崎市の上下水道局HPの図には「貯留弁」があったので、今整備されているのは「貯留型 (下水道本管接続)」のようですね。

貯留型 (下水道本管接続)
流下型同様、避難場所などに、下水道本管に接続する排水管を延ばし、通常時は地上にマンホールのみが見える形の構造。非常時はマンホール部上部に仮設トイレを設置するもの。下流部のマンホールまたは汚水ます内に貯留弁等を設け、排水管を貯留槽とした構造をとり、常時水をためている。被災時の使用時は屎尿が貯留水で柔らかくなり臭気もおさえられる。貯まった汚水は水と共に定期的に一気に放水するため、下流の下水道管への滞留なども発生しにくい。下流の下水道本管の耐震化を行うのが望ましいが、耐震化が遅れ、被災してしまった場合にも、前記貯水部が屎尿の貯留槽として利用できる。バキュームカーによる吸引対応の体制がとれるのであれぱ、万一下水道管路が被災した場合にも、災害時トイレとして機能する事も特長である。貯留便や貯留管路の口径が大きくなるため、流下型に比べると多少割高となる。ただし、流下に必要な「水量」は排泄1回当たり換算の水量が少なく、トータルとして節水型のシステムとなっている。

Wikipedia – マンホールトイレ より

節水型のシステムなので、災害時の水問題にも一役買いそうです。

こういった身の回りの事も出来るだけ書いていければと思います、知っているのと知らないのとでは全然違うはずなので、そしてそれがまた別の誰かの目に触れ広がっていけばいいなと。

それではまた次回お会いしましょ。