テレビか何かの対談で知って、一度読みたいと思っていた川村元気さんの「億男」。

いつものように、まずは図書館で借りようと「その本、図書館にあります。」で調べてみるも、借りられていたのであえなく断念という結果、はい、おしまい。。。

いやおしまいじゃない、川村さんの著書は他にもある!と思い探し見つけたのがこの「仕事。」、最近こちらを借りて読みました。

仕事。

「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」

大人になってからのほとんどの時間、僕らは仕事をしている。
だとしたら僕は人生を楽しくするための仕事がしたい。
そこで仕事で世界を面白くしてきた12人に訊ねた。

山田洋次、沢木耕太郎、杉本博司、倉本聰、秋元康、宮崎駿、
糸井重里、篠山紀信、谷川俊太郎、 鈴木敏夫、横尾忠則、坂本龍一。

彼らが僕と同じ年の頃、何を想い、何を考え、 どう働いていたのかを。

映画プロデューサーとして『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』などを製作し、
初小説『世界から猫が消えたなら』が70万部突破の大ベストセラーとなった川村元気が、
12人に聞いた「壁を乗り越え、一歩抜け出す」唯一無二の仕事術。

ほぼ知らない人はいないという12人のその世界では巨匠と呼ばれている方々との対談本。

川村さんはぼくと同年代です。
「私と同じ年の頃、何をしていましたか?」を切り口に12名の巨匠達の若き時代のエピソードを掘り下げインタビュー形式で書き進められていく一冊。対話の流れで書かれてあるのでとても読みやすかったし、ここ数年の出来事も盛り込まれているので自然と読みふけっていきます。

仕事への向き合い方、あの時代、あの瞬間、何を考えていたのか、、川村さんだから引き出せるエビソードがたっぷり盛り込まれているので川村さんファンだけでなく、12名の巨匠ファンにとっても面白い内容です。

「朝のリレー」との出会いが思い出される

ぼくが文章や言葉を書くきっかけと言ってしまうと大げさですが、谷川俊太郎さんの「朝のリレー」のエピソードも本書には書かれています。

「詩」としての正しい出会いが「言葉」単体での出会いとするならば、ぼくにとってこの「朝のリレー」との出会いは正しい出会いではありませんでした。

映像と音楽と、そしてこの「詩」とがあいまってCMとして放たれた頃、ブラウン管越しのぼくはこの「詩」に出会いました。

ネスカフェCM「谷川俊太郎/朝のリレー」(60秒ver.)

ネスカフェCM「谷川俊太郎/朝のリレー(寝顔篇)」(60秒ver.)

 

言葉の大きさが、世界の広さを伝え、、、言葉だけでこんなにも大きな想像を生んでくれるものなのだと、あの頃のぼくにとってこの「詩」は衝撃の塊でした。

出会いは、記憶と共にその頃の時代にタイムスリップさせてくれます。
そして少し色あせた衝撃を再び思い出させてくれますね。
それではまた次回お会いしましょ。